小さな杖

梅雨の晴れ間の昼下がりに近所の老女が
「あれ持ってきて、金の玉。あれば安心なのよ。」と電話があった。
日本製薬商事の「牛黄清心元」は元気玉なんだろう。

たった一人農家に生活している。
老女にとって、子供たちがよく来てくれると言いながらも
「ここがいいのよ。私は!」
自活するとはいえやはり心寂しさが時折やってくるのだろう。

突然、、「患わずポックリいけるといいなぁ」
軒下の縁台に座り、配達した私に色々と話す時に笑顔がこぼれるのに切なさを感じる。

ポツリと「10日後に膝の手術をするが、帰ったらまた来てよ」
体ばかりでなく心の小さな杖になれると良いのだが・・・。

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