お悩みの症状を教えて下さい。また、食生活や普段の生活の過ごし方をお伺いします。
今、体の中で何が起こっているのか、病気の原因を探り、このままだとどうなるのか、どこをどのように治すのか、西洋医学ではない『漢方のものさし』で体を測ります。
五臓六府と各疾患の関係でご説明します。
わたしたちは、『食事』・『薬』・『暮らし』 この3つを柱に、お客様とお話させて頂きます。
体の基本物質は、食事です。漢方では先天の精は「親」から、後天の精は「食」からと言われます。食は漢方の元となる生薬と同じものです。食材にもなれば生薬にもなる。
だから、日本古来の季節に沿った食生活をすれば自ずと毎日、漢方薬を食し、飲んでいる事と同じなのです。
食には食性があります。
ご存じのように体を冷やす物もあれば温めるもあります。食養生を病気の人が間違っていては治療できません。
西洋のカロリー学も良いですが、私達東洋人の知恵のある食をもっともっと知ることが大切ではないでしょうか。
<Keywords>食性とは薬は使わなければそれが一番いいのでしょうが、病気になっている時は必要なものでしょう。しかし、病気を治すのは本人の自然治癒力です。その自然治癒力を向上させるために『漢方薬』は補助としてのお手伝いの道具にすぎません。
なるべく体にやさしい自然の薬草を使いたいものです。ここは治ったが副作用でこれが悪くなった、なんて嫌ですよね。
化学薬品は、確かに早く、鋭く効果を出しますが、本当に健康を取り戻したといえるのでしょうか?
病気とは体内の『陰陽のバランス』が崩れた結果だと考えています。
月光堂では漢方を通して病気の本質を見直すお手伝いをさせて頂いています。
考え方は人によって様々な捉え方があると思いますが、西洋医学と東洋医学それぞれの役割があるように思います。
漢方の世界では「気の巡り」を大切にします。
「気の巡り」が出来なくなる事を「気滞」と呼んでいます。
元気とは「気血が調和して、滞りなく巡る事」と言います。息をして空気を肺に入れるのも、心臓が動いている事も私達は無意識の内にやっています。
この自然の中に「生かしてもらっている」という事に「感謝」するほど「気血が巡る」と思います。 江戸時代1713年「養生訓」を著した貝原益軒は「自分の身体を健康に保つのは自分の責任。病気は自己回復力によって、自然に治癒していくもの。気が滞ると病気になる。そのために努めて身体を動かす。そして 心は静かに!」と。
食性とは本来は動物がたべる物を言いますが、ここでは漢方の薬性と同じように食物の性質としてみました。
①採れる季節は?(旬は?)
トマトは夏--冷える
大根は冬--温める
②どこで採れる?(産地)
バナナは南国--冷える
りんごは北国--温める
③地上か地下に出来る物か?
ほうれん草は地上--冷える
生姜は地下--温める
完ぺきではないが、こんな物差しを当ててみてはどうでしょう。食味と共に食性も大切なことです。
今の季節に合わせて食事を考えることは食事で体を壊さないのです。 夏は冷ややっこ(冷性)、冬はお漬物(温性)のように私たちの祖先は和食の中に季節を考え おいしく頂いたのです。
「たべること」にもっと積極的にかかわることは本当の意味の食養生でしょう。 さらに一歩前に歩めば・・・。
食材を見つめれれば、どのように育ったのか。私たちは、栄養ではなく食物の中の生命力(精)を戴くのです。 「生きが良い」「新鮮だ」これは「生命力があるかないか」の問題になります。